わたしたちの事務所ではケアマネージャー、ホームヘルパーともに抱えない介護を実践する心がけています。
抱えない介護は日本ではまだなじみが薄く、多くの現場では介護の対象となる方を抱えてお世話するのが当然のように日常的に行われています。
しかし、介護、看護職の多くがそういうケアを行うことで腰痛に悩まされ、最悪の場合は職場を去ることになっています。
体を壊す介護を強いることは労働するものの人権を損なうものです。
そして、それはサービスを利用して生活をされている方から見れば、自分の暮らしを守るために日々支援にくる仲間を失い、在宅生活の継続を危機に陥れることです。
こんなこともありました。「体重が軽いから」とデイサービスの送迎スタッフに抱えられて車に乗せられていた女性。
入院時に撮影するレントゲン写真をみて、肋骨が何本も折れていました。お年寄りの骨はもろいのです。
介護に携わる者の文字どおり腰痛になることも厭わない「献身的」な介護が知らぬうちにお年寄りを傷つけていたのです。
そんな馬鹿げた結末を迎えることがあってはなりません。
(写真は日本のリフトの草分けとも言える株式会社モリトーのホームページから拝借しました)
働く人も、介護を受ける人両方を守るには抱えない介護を徹底する必要があります。
有田
抱えない介護-人をまもる流儀です(ノーリフティング)